旅の途中〜短歌・川柳・俳句など
CONCEPT
＜国東半島お寺めぐり＞
両子寺 （仁聞菩薩開基、六郷満山の中山本寺、半島中央山岳修行の根本道場）
山もみじ
参道めぐり
護摩堂へ
仁王が守る
山の静けさ
富貴寺 （日本を代表する阿弥陀如来坐像の一つ）
来る者を
優しくつつむ
阿弥陀仏
古き寺院の
深き静けさ
文珠仙寺 （日本を代表する文珠堂の一つ、三人寄らば文珠の知恵の発祥地）
大岩に
囲まれ静座
文珠堂
長い坂道
重なる思い
熊野摩崖仏 （豊の国に多い摩崖仏の代表格）
山深く
尋ねし寺の
摩崖仏
優しい笑に
我も綻ぶ
奈多海岸 （田舎の小学校学級キャンプはここでした）
奈多の海
浜辺に遊ぶ
童らに
過ぎにし日々の
学友浮かぶ
真玉海岸 （日本夕陽百選の一つ）
夕映えの
真玉干潟に
鳥遊ぶ
仏の里の
慈愛の響き
＜博多湾の夕景＞出入りのフェリー多し
夕明り
海路めぐりて
来る人の
思いはかなく
時は過ぎゆく
＜箱崎宮 元寇＞八幡宮勝負の神様
那の津海
つわものどもが
ときの声
波間に沈む
蒙古の鎧
<筑前芦屋町山鹿＞安徳天皇ゆかりの地
源平の
戦に追われ
この地まで
幼きみかど
思いや如何
＜里の春＞
寒緩み
風の匂いに
春をしる
メジロ輪となり
さえずり和む
＜里の秋＞
儚くも
時の流れは
過ぎ去りし
思う間もなく
我も旅人
<チェコ・プラハ＞３０年前業界の視察旅行（付加価値税、日本では消費税）でプラハ城
を訪れた際、思いがけずカフカの寓居を見学できました。憧れの作家に
直に出会えたような気分になりました。ただ同行の税理士で当時カフカ
を知らない者がいたのには驚きでした。
この街で
あの若者は
何を見た
思いもかけず
広がる思い
＜長野・上高地＞松本から上高地へ入りました。九州の山とは違う山様に眼福でした。
ただ外人さんの多いのにはビックリでした。
歩いても
歩いてもまだ
先がある
立ち止まりふと
見る青い空
＜鹿児島・知覧＞特攻で戦死した若者の遺書を隈なく読みました。若い命を、と同じ年頃の
子を持つ親として大変残念でした。南無阿弥陀仏、合掌。
わかびとよ
特攻として
死んだのか
大人の都合
具合悪さよ
＜別府温泉＞大分の三大温泉地と言えば、別府・湯布院・天ケ瀬です。中でも別府はあの熊八さん
をはじめ、皆さんの努力で日本有数の温泉観光地となりました。
関西汽船も早く廻航し、大阪あたりから多くの観光客が見えられました。
織田作之助の小説、さらに古い映画の中で藤田まことさんが、
「別府とハワイだけには行ってみたい思うてます」のセリフを、今でも覚えてます。
秋深く
古き泉都で
湯ざんまい
海の幸まい
山の幸まふ
＜島原 雲仙岳＞長崎港が近いので、昔から避暑地として外人さんの多い温泉地でした。
南国の
熱き息吹が
山おおふ
忙中の閑
いたわる湯風
＜九重、黒岳＞九重連山には中学生の頃からよく登りました。
踏み入る
深山の狭間
白き花
思わず見入る
石楠花の精
＜肥後、阿蘇＞ 雄大な草原に心が洗われます。何度行っても気分がよかね。
どこまでも
続く草原
草千里
風吹き渡り
抜ける涼風
＜豊前、英彦山＞ 熊野や出羽三山に並ぶ修験道の山です。郷里の村からも修行に行く人がいました。
英彦の山
石楠花の道
行者道
ひたすら歩き
迷いを絶たん
＜豊後、由布岳＞ 由布盆地から見る由布岳は壮大で美しい。美味しい玖珠米と地鶏も堪能してください。
幾重にも
続く草原
登り越え
歩き疲れも
由布の湯癒やす
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